since 2018.01.01

1991年生まれのライター/千葉/ボカロ、歌い手界隈中心

Mrs. GREEN APPLEの本質


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Mrs. GREEN APPLEというバンドは、耳に残りやすいポップな曲を作ることが得意でありながら、人間の黒い部分を歌った曲もありそのギャップもとても魅力的に映るアーティストだと思う。
例えば、サママ・フェスティバル!は子供にも大人にも好かれるような曲で、最初はなかなか聴き慣れなかった曲でも聴き続けていたらいつの間にか口ずさんでしまっているくらいの曲。人間の黒い部分を歌ったような曲には、20歳としては感じるのが早いのではないかと思える世間に対しての感情を剥き出しにした曲もあり、ボーカルの大森元貴の経験からなのか、普通の20歳とは視点が違うことが伺える。大森元貴が作るMrs.GREEN APPLEの曲を聴けば聴くほど、大森元貴はとても繊細で、多感的な人なのだと思う。そして、哲学的なところも時々感じる。

Mrs.GREEN APPLEの曲は先程話したように明るい曲と暗い曲がある。だが、そこよりもっと魅力的だと思うところがある。
それは、寂しいを表した曲が多いこと。どうしてこのような曲が生まれるのかは大森元貴の経験からなのだろう。

大森元貴の本当はわからないが、曲を聴く限りにとても寂しがり屋な性格なのだと思う。実際に自分は寂しがり屋だと感じたことのある人は、誰かとの出会いで寂しがり屋の自分を知る人がほとんどだと思う。
どの歌で感じるか。例えば、日々と君、Hug、L.Pなど。日々と君については、誰かに気付いて欲しいと願う私をある一人の人が救ってくれたという歌詞。この歌詞に出てくる人物は2人。やはり出会いがあっての話である。更にこの曲で感激したのは聴く限り、救われる人の気持ちと救ってくれた人の気持ちを歌っているところ。大森元貴はどちらの気持ちも経験しているのだ。経験していなければ、この歌詞は作れない。

ここが魅力の一つだと思う。どちらの気持ちも感じているからこそ、素敵な歌詞が書ける。Hugは本当に寂しいことを訴えているような歌詞でL.Pはもっとも感情的。

寂しいを表すことがここまでうまく出来るアーティストはなかなかいないのではないだろうか。気持ちがとても伝わる。

これがMrs.GREEN APPLEの魅力だと思う。