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1991年生まれのライター/千葉/ボカロ、歌い手界隈中心

EveとSouの初のツーマンライブ『蒼』。追加公演も先行して発表

EveとSouが、5月5日にyokohama Bay Hallにて初のツーマンライブ『蒼』を開催した。

EveとSouはこれまでYouTubeニコニコ動画で2人によるコラボ動画をあげる仲であり、今年の2月28日には初のコラボアルバムである『蒼』をリリースしたばかり。『蒼』にはツーマンライブ抽選券が封入されていて、当選したファンが今回のツーマンライブに招待された。

 

バンドメンバーがスタンバイし始めた頃、ファンの歓声と共に、EveとSouが現れ、「明星ギャラクティカ」から2人のライブはスタートした。EveとSouは、ぱっぱぱーやという歌詞を楽しみながらファンとともに歌い、1曲目は流れるように終わる。続いて、いかにも祭りに似合うような楽曲である「おどりゃんせ」も歌い、会場の雰囲気は盛り上がる。

 

そして、Eveがステージの右側に捌け、姿が見えなくなったところで、Souが真ん中に立つ。Eveが書き下ろした楽曲「チョコレートタウン」が流れ始めた。

なんとなく、会場の人は勘づいただろうが、歌を歌うSouから緊張度合いが伝わってきた。

「チョコレートタウン」を歌い終え、緊張していたSouを応援づけるようにEveが現れ、Souに代わり、真ん中に立つ。Souはステージの左側に捌ける。

Eveの「Dr.」はイントロから独特なオーラを放ち、不思議と心を掴まれるような感覚に陥るのだが、独特な感性を持つEveの歌声にはぴったりな曲。音を外さずに歌うEveの声はどこか余裕を感じさせる。途中でEveが「にゃ!」と言うセリフがあるのだが、それを言った瞬間、待っていたファンから「きゃぁー!」と一声が上がった。


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続けて、「雨とペトラ」を披露したが、Eveは歌の印象に表情や手振りを合わせ、淡々と熟す。

 

MCでは、Eveが「始まる30分前くらいに楽屋でSouちゃんが緊張するー。って言ってて、自分のぬいぐるみを叩いてたんだよね」「やばいよきみ」と話し、会場はほんわかとした空気、そして笑いに包まれた。

最初のMCでは特にSouが緊張であまり言葉を発しなかったため、Eveが「あれ、僕しか喋ってないけどこれ大丈夫?笑」とSouに尋ね、笑いが生まれた。

 

Souの「ナンセンス文学」では、サビの「ラッタッタ〜」でお馴染みのひとつめさまの手振りをSouが真似し、手を靡かせた。

 

また、MCに入ったところで、Eveは「2人で初めてコラボした動画の曲を歌いたいと思います。」と話し、歌われたのが「アンドロメダアンドロメダ」だ。


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ナユタン星人の曲を愛する2人にはぴったりな曲。2人がここまできて、2人のイメージを作ったのはきっとナユタン星人の曲であり、ツーマンライブをするようになったのも「アンドロメダアンドロメダ」がきっかけと考えれば、2人にとってナユタン星人の楽曲は神なのだろう。

 

Souが「帝国少女」を歌うときには、イントロが流れた瞬間にファンから波のように歓声が上がる。Souが楽曲に合わせ、色気を出し、口を滑らせるように上手く言葉を操る。緊張が伝わってきたように顔に気持ちが出やすいSouだったが、「帝国少女」を歌うSouは、やけに大人っぽかった。これがSouのひとつの魅力ではないだろうか。可愛いと思われる中の大人っぽさはギャップだ。少し緊張も解れ、自信があるように歌う姿は、さすが人気歌い手の理由を鏡に映し出したようだった。

 

それからEveは「メーベル」と「命ばっかり」を歌い、洒落た楽曲と暗がりな印象は、Eveの良さを引き出してくれていた。というよりかはEveが曲を更に美化してくれているような感じともいえる。特に「命ばっかり」は、Eveが楽曲を自分のものにしているような感じであり、歌詞も深いのだが、その一つ一つの言葉を大事にしながら歌うのが印象的で、言葉の意味を一つ一つ納得しながら聴くことができる。聴かせる歌は聴いているもののあらゆる感情を起こしてくれる。「遠くへ 遠くへ」の部分でEveが真ん中から右、2曲目の同じ歌詞の部分では左にといった具合に立ち位置を移動しながら歌う。場所を変えることでファンにとっては見やすくなることもある。ライブを数多くこなしてきたからこそ、見せ方を知っているのだろう。Souが歌ってる時に必死に観客を盛り上げようと手を上げたり、声を出したりする姿もたくましく見えた。

 

MCでは、「もう後半戦に入ってしまいました。早いねー!アンコールはあるけど...ね。笑 」と素直に話してしまう2人がいた。

Souという名前について、いろんな言葉にそうってついてるから、しょうがないよね。というような面白い話も出る。

ゲーム形式のMCもあり、「お客さん達はどこから来たのー?1人だけ当てるやつやろー」とEveがいった。1人は当てられるようで当てられなかったが海外からのお客さんもいたことがわかる。

 

ラストの「ハイタ」では、EveとSouが手拍子をし、ファンも2人に合わせて手拍子を真似た。みんな、楽しく手を合わせていた。

そして、2人は「ばいばーい!」とステージから去った。

その瞬間に、ほとんど時間を置くこともなく、ファンからアンコールの声が繰り返される。

暫くしてやっとバンドメンバーの3人がステージ上に現れ、EveとSouも現れる。

 

アンコールだ。

歌われたのは『蒼』の特典CDに収録されている「ロメオ」。

また、「以前、Souちゃんと初めてあるライブで2人で歌った曲があるんですけど、それを最後に歌いたいと思います」とEveが話し、最後には「ウミユリ海底譚」を披露。

 
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そして、会場に来ていた人達に先行で知らせたいことがあると言ってSou、そして、Eveから、それぞれ順番で「僕達、8月に追加公演をやります!」と発表され、驚きの声が会場内に溢れた。

途中でちょっとしたハプニングなんかもあったが、Eveは「お客さん皆さんが暖かく僕達を向かい入れてくれたので、ワンマンみたいな感じで落ち着いてライブができました。ありがとうございました」と話し、2人で客席に向けて、頭を深く下げた後に、EveとSouは早々とステージを去り、『蒼』を締めくくった。

 

 

Eve Souツーマンライブ『蒼』2018年5月5日(土) yokohama Bay Hall SETLIST

01.明星ギャラクティカ
02.おどりゃんせ
03.チョコレートタウン
04.Dr.
05.雨とペトラ
06.ナンセンス文学
07.tig-hug
08.い〜やい〜やい〜や
09.アンドロメダアンドロメダ
10.彗星ハネムー
11.はくしの春
12.帝国少女
13.メーベル
14.命ばっかり
15.ないものねだり
16.フェイク
17.ハイタ
en01.ロメオ
en02.ウミユリ海底譚

 

 

Eve Souのツーマンライブ「蒼」の追加公演は8月29日に東京・Zepp DiverCity TOKYOにて行われる。


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