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1991年生まれのライター/千葉/ボカロ、歌い手界隈中心

遊び心を融合させたステージで天月-あまつき-、Eve、Souと会場に海と夏の夜空が行き交いした1日。


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天月-あまつき-主催のサマーパーティー2018
~ぼくらの家へようこそ!は7月20日にEve、Souをゲストに迎え、千葉 松戸 森のホール21で開催し、8月12日には志麻、となりの坂田をゲストに迎え、大阪 オリックス劇場で開催することになっているのだが、今回はEve、Souをゲストに迎えた千葉 松戸 森のホール21公演の夜の部の模様をレポートする。


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赤いカーテンの幕が開くとそこには遊び心満載のステージが用意されていた。ソファーに大きな浮き輪3つ。棚には、6月27日にリリースされた天月-あまつき- の3rd Album「それはきっと恋でした。」のCDや、テディベア、写真額縁などが収納され、まるで、バラエティー番組で見た事のあるような設定でありながらそこは夏の海を連想させた。


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3人の「太陽系デスコ」からスタートすると、会場のボルテージが一気に上がり、そのボルテージを保つように天月-あまつき-が「かいしんのいちげき!」を続けて披露。

EveとSouからは「明星ギャラクティカ」「彗星ハネムーン」とナユタン星人中心の楽曲が披露され、テンポの良いリズムに観客側も心踊らせていた。2人が歌い終わるとEveが捌け、Souのターン。「メルティランドナイトメア」だ。次にSouが捌けてEveのターンで低い声が心臓に心地よく響き渡るような「ガランド」を披露し、リレーのように次々と楽曲を歌唱していく。

 次にSouが登場したのだが、Souは「じゃ〜ん」とサングラスを掛け始め、Eveが「パリピの感じでね」といって、音をうねらせたようなイントロから始まる「い〜やい〜やい〜や」を2人で披露した。

そして、Eveの低音とSouの高音をぶつけ合うような「ロキ」のイントロが流れ始めると客席から歓声が湧き上がり、それに応えるように2人は完璧に「ロキ」を歌いこなした。

 Eveの「ナンセンス文学」では、天月-あまつき-が描かれた扉から天月-あまつき-が登場し、Eveと天月-あまつき-の2人で「ナンセンス文学」を披露。「ラッタッタ(ラッタッタ)」の部分ではEveも動画のひとつめさま(MVに出るキャラクター)と同じように手拍子する。それに合わせ、観客も手拍子する。皆が手拍子し合う瞬間に観客席に波が打ち寄せてきたようだった。

 

後に、天月-あまつき-だけがひとり残り、3rd Album「それはきっと恋でした。」に収録されている「きみだけは。」「きっと愛って」と「Star Man!!」を歌唱し、天月-あまつき-主催のライブに来ていたんだったんだとふと思い出させるような空気の中で、天月-あまつき-の存在感がより増していく。天月-あまつき-は楽曲を涼しげな表情で見事に歌い上げていき、時々太陽のような笑みで観客に笑いかけては、サビで片腕をピンと上に向かって振り上げた。ディスプレーの映像と天月-あまつき-の姿がマッチし、流星のようにあっという間に楽曲と時間は流れていった。その後には、天月-あまつき-のMCが入り「始まる前、実は会場裏では3人で胡座をかいて待ってました」と話していたのだが、それはまるで海を前にしてウキウキしながら波が立つのを待って座り込んでいた天月-あまつき-、Eve、Souの姿を想像させた。歌い手側と観客側がそれぞれ音に合わせ呼応する中で観客の踊らせる腕が波のような動きを作り、互いの熱がヒートアップすれば、その波を待ちわびていた天月-あまつき-、Eve、Souがやっと海の波に乗っかり、更に会場が盛り上がっていくような絵が浮かんだ。観客が3人を呼び込む海となり、共に3人もその波立つ海を待ちわびて、しっかりとそれぞれの目に、記憶に、海の様子(観客の姿)を焼き付けているのだ。

 

天月-あまつき-が「今日はひとりひとり椅子が用意されてます。次の曲はバラード曲なのでみんな座ってください」と伝えるとその瞬間に観客は皆自分の後ろを確認。その様子を見て「みんな椅子確認しなくてもちゃんとあるからね!爆弾なんか入ってないから安心して!笑」と話し、会場に笑いが沸き起こる。そしてスッと会場内が暗転し、天月-あまつき-だけを照らすように頭上から白いスポットライトが当てられ、バラードの楽曲「夜明けと蛍」を披露。 先程までは海辺で無邪気に駆けて笑う青年のような天月-あまつき-だったが、程よい暗さとで、ステージ上は一瞬で夏の夜空を表現していた。今にも寝静まりそうになる心地よい歌声の中で危うく眠りかけた観客は大サビでは天月-あまつき-の力強い歌声で起こされただろう。

  

会場全体が夏の海、夏の夜空を十二分に楽しんだ後、後半ではビンゴ大会が行われ、ビンゴになった人にはメンバーが選んできたPS4などの豪華商品がプレゼントされるというお茶の間的な企画もあった。メンバーとリーチ組がじゃんけんをする時もあったが、2000人とビンゴをやるなんてなかなか無い経験だろう。ステージにしても、ビンゴ大会企画にしても、よく楽しませてくれる。

 

最後の方のMCでは、天月-あまつき-がEve、Souに「目標とかありますか?」と質問し、EveはEveらしい応答で「なんかある?」と漠然にSouに質問したため、会場にゆるい笑いが沸き起こった場面もあった。天月-あまつき-は自身が今後初の武道館公演も控えていることを話し、Eve、Souの2人も今年の夏に蒼のツーマンライブ、Eveはワンマンライブを控えていることを話した。

 

全ての楽曲を歌い終えると、3人は自分の絵が描かれた扉の前まで駆け上がり、まず、Souが扉を開けてニコニコしながら扉の奥に姿を消し、続いて可愛らしく手を振ったEveが扉を開け姿を消す。最後に天月-あまつき-が扉を開け、ひょっと顔を出し、「じゃあね!」といってパタンと閉め、この日のライブは終了した。


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